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配信日:2016.12.27
イセルハーサのほぼ中央に位置するロンウォール島と、それよりはるかに小さいサーアイス島から成るファーレーン王国は、国土が狭いこともあって、これといった特産物のない貧しい国だった。しかし、そこに住む人々は少々の貧しい生活をものともせず、心優しきアスエル王の統治のもと、平和な日々を過ごしていた。ところがある晩、予告なしの異変が首都ルディアを襲った。
モンスターたちが大挙して城に攻め込んできたのだ。突然の夜襲の上、なぜか城門のかんぬきが外されていたため、モンスターたちはたやすく城内に侵入、兵士たちと戦闘になる。今までモンスターなど見たこともない兵士たちは、驚きとまどい、しばらく混戦状態が続く。
しかし、夜が明けるころにはモンスターの勢力が衰えはじめ、ついには追い払われてしまう。重大な危機を脱し、人々は歓喜するが、それはすぐにおさまってしまう。国王アスエルがモンスターに殺害されたと知らされたからである。
この時、世継ぎのセリオス王子は、わずか6歳。ただ一人アスエル王の最期をみとったという側近のアクダムは王から摂政に任ぜられたといい、セリオス王子が16歳の誕生日に王位継承するまでファーレーンの政務を行うと宣言する。そして王子は、王位継承の時まで、サースアイ島のエルアスタの町で養育されることになった。それから約10年の歳月が流れた。
本作は1990年にリリースされたロールプレイングゲーム。あの“ドラゴンスレイヤーシリーズ”の第6作にあたり、“英雄伝説シリーズ”の第1作としても知られる作品です。
プレイヤーは約2ヶ月後に王位継承を控えたセリオス王子となり、数奇な運命に導かれるまま、壮大な冒険を経験することになります。
ゲームはトップビューで展開し、戦闘かランダムエンカウントのコマンド選択方式。誰もが直感的に操作できるシステムを採用。といっても細部にはオートバトルモードや移動時の位置補正といった、ユーザービリティを考慮した作りは、さすが日本ファルコムといったところでしょう。
本作の見どころは、なんといっても魅せるシナリオです。当時、同社のタイトルといえば、キャラクターの掛け合いなどは控えめで、主人公キャラもあまりしゃべらないというものが多かったのですが、本作では大胆にもそうした既定路線から外れ、シナリオ性を前面に押し出しています。そういう意味ではストーリー主体のロールプレイングゲームを日本ファルコムが作るとこうなる! という同社の気概が感じられる作品といっても過言ではありません。そして、この試みは大成功となり、それは今日も人気を博している『軌跡シリーズ』(英雄伝説第三期)として受け継がれています。
ある種、日本ファルコムRPGのターニングポイントとなった本作。ストーリーテラーとなった日本ファルコムの原点が体験できる貴重な作品といえるかもしれません。