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配信日:2010.03.16
ニューヨーク・マンハッタンで一人の女が謎の死を遂げた。彼女は自ら死を選んで飛び降りたかに見えたが、遺書も書き置きもなく、翌日の食事の約束をしていた人間もいる。そして手に握られていた小さな古いブリキのオルゴール。不明な点は残るにもかかわらず、この街では誰もそのことを疑問にさえ思っていない。J.Bハロルドは、かつての相棒ジャド・グレゴリーに乞われてこの因縁めいた事件を調べることにした……。
1987年にリバーヒルソフトよりリリースされた『マンハッタンレクイエム』は、コマンド選択方式のアドベンチャーゲーム。PCのミステリーアドベンチャーゲームとしては非常にメジャーなタイトルで、その名前くらいは聞いたことがある人も多いことだろう。とにかくデータ量が豊富で、聞き込みの際には名前、職業、家族、経歴、年齢、血液型、出身地など、様々な情報を聞くことが出来る。この無駄とも思えるデータ量が世界観や人物像を見事に肉付けしており、ある意味、リアルな世界を構築しているといってもいい。しかも同じコマンドでも繰り返して聞くことで返答が異なるケースがあるのだから、当時としては驚かされたものだ。さらに、こうしたデータ量と大人の雰囲気が相まって、本作は大人向けゲームの走りであったことも特筆すべき点だろう。以後、同シリーズの影響を受けたと思われるタイトルも多数登場している。
外伝として『キス・オブ・マーダー』(1987年)、第三弾『D.C. コネクション』(1989年)、第四弾は『ブルー・シカゴ・ブルース』(1995年)、ケータイ電話では『シアトル・パープル・ヘイズ』(2006年)、『サンフランシスコ・ブラック・ベル』などがリリースされているので、J.B.ハロルドの名前くらいは知っている人も多いだろうし、そのルーツに触れるという意味では、本作をぜひともプレイしてもらいたい。