PCエンジン用RPG『天使の詩』は、後に『ワイルドアームズ』シリーズで知られることになる作曲家・なるけみちこの初期代表作である(テレネット・サウンドチームの重鎮・小川史生も一部楽曲を担当)。
緻密で麗しいケルト志向のサウンドで、神話世界を柔和に包み込んだその音楽は、まだオーケストレイション志向のゲームミュージックが珍しかった1991年当時にあって、出色の完成度を誇っていた。生ピアノとスキャットボイスがあまりにも美しい「STAFF ROLL」など、今でも色あせることのない名曲も数多い。
一部の楽曲は内蔵音源で演奏されているが、こちらも内蔵音源としてはかなり重厚な音を響かせており、チップチューン的な聴き応えもなかなかのものである。