『プロヴィデンス』はシステムサコムが1989年に発売したアクションRPGである。RPGとはいえ経験値でのレベルアップを廃しており、プレイヤーは手に入れるアイテムなどで自分を強くしてゲームを進めていく事になる。ストーリーもほとんど語られないまま進行していくので、かなりアクション寄りの内容といえるだろう。
音楽を手がけたのは同社の代表的コンポーザーであった故・斎藤学氏。当時のアクションRPGらしい (?) 軽快で耳に残る曲や、哀愁溢れる美しいメロディの曲など、斎藤節炸裂といったところだろうか。同時期の『ヴァルナ』とともに、この路線において双璧をなすサウンドである。
今回の初サントラ化にあたっては、サウンドボードII(OPNA)版はもちろん、通常音源(OPN)版楽曲のイントロ部分で一部の音が消えてしまう問題を解決。完全な形での収録となっているので、当時サウンドモードから録音したカセットテープも、これさえあればもうお役ご免である。