『スタークルーザー』の最終移植となるメガドライブ版は、1990年にメサイヤより発売された。そのゲームミュージックはかつて一度CD化されているが、残念ながら全曲は収録されなかった。こだわりの実機録音&リマスタリングで、そのサウンドトラックが待望の復活を遂げる*。
コンシューマ機向けということもあって、ゲームにも音楽にも大幅なアレンジが加えられ、かなりの異彩を放っている。こと音楽に関しては、サンプリングドラムを導入するなど、他機種版と大きくアレンジが異なっており、また新曲も多数投入されていて、聴きどころも豊富だ。FM音源の音色についても、PC-8801版、PC-9801版、X1版、X68000版といった歴代機種からの美味しいところ取りといった感触になっている。
「スタークルーザーの音楽はどの機種がいちばん良いか?」という問いは、しばしばリスナー間で紛糾のタネになる。それぞれに固有の魅力を備えているのだから、無理のないところだろう。しかし作曲者の山中季哉氏が目指した『スタークルーザー』サウンドの最終形態は、間違いなくここにあるはずだ。
* 旧CDに収録されていた未使用曲「Mystery Area」は、オリジナルデータ所在不明のため未収録となっております。あしからずご了承ください)