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配信日:2009.05.26
1987年にリバーヒルソフトからリリースされた『殺意の接吻〜キスオブマーダー〜』は、『殺人倶楽部』(1986年)、『マンハッタンレクイエム』(1987年)に続く、刑事J.B.ハロルドシリーズ第三弾にあたるタイトルです。とはいっても本作のタイトル画面の“another story of MANHATTAN REQUIEM”という表記からもわかるように、ナンバーシリーズではなく、第二作『マンハッタンレクイエム』のパラレルストーリーにあたる作品です。
今回は、宝石店から奪われたサファイア“青い嘆き”の盗難の事件を中心に、複雑な人間関係と推理が展開されることになります。そして今回注目してほしいのが、刑事J.B.ハロルドシリーズ初の推理コマンド。前作まではコマンド総当りで攻略することも出来ましたが、今回はこれを上手に使わないと攻略できない仕組みになっています。そういう意味では、ワンランク上の推理アドベンチャーが楽しめるといってもよいでしょう。
また当時の歴史を振り返ると、本作には面白い試みがなされていました。というのは、『殺意の接吻〜キスオブマーダー〜』では、『マンハッタン・レクイエム』から画像データを読み込んで遊ぶというものだったため、プレイには『マンハッタン・レクイエム』が必要だったのです(MSX2版とWin版を除く)。真相は定かではありませんが、外伝ということで購入するのは前作を持つファンに違いない。ならば、前作からデータを読み込むことで低価格で発売しよう! そんな意図があったといわれています。もちろん、EGG版では単体でもプレイ可能ですので、ご安心ください。